J-POP

呪術廻戦0の主題歌を作ったKing Gnuの作曲センスについて考える

 

ども、
クロスロードダイヤモンドの@ツヂです。

呪術廻戦の映画を観ました。

単純に緒方恵美さんが声優をやっている、
というだけで。
マンガ自体も面白いんだけども、
乙骨くん演じる緒方さんが

 

エヴァのシンジくん

 

に見えて仕方ないので
どれどれ、ということで。

で、その映画の主題歌とエンディング、
その両方の曲を担当したking gnuを
最近はよく聴いているのです。

 

呪術廻戦のking gnuの曲の良さ

これはもう、

 

歌詞が内容と非常に
リンクしているんだけども、
あからさまに見えない。

 

というところが非常にうまい。
直接的な表現なのに、
映画の内容とも他の内容とも
思える絶妙なバランス。

これは一途も逆夢もいい塩梅で
作られているのが映画を観た人に
とっては非常に心地いい。

 

最期にもう一度力を貸して
その後はもう何もいらないよ
僕の未来も心も体も
あなたにあげるよ 全部全部

 

という歌詞とか。
さらに聞けば聞くほど、

ああ、これあのことね!

という発見もあるのもたのしい。
かなり緻密に作っているのではないだろうか?

 

なぜなら他の曲のタイアップものも、
同じようにドラマや内容を想起させる
曲だと感じるから。

最近よく聴いている曲で考えてみた。

 

三文芝居

ドラマ「35歳の少女」の主題歌。
ドラマ自体は知らずに先に曲だけを
聞いてあまりの暗さに好きになった曲。

その暗さたるや、

 

90年代V系の
退廃と耽美のよくわからない英語や
漢字をとりあえず並べておく厨二病感
(褒めている)

 

ではなく現代社会、これからの社会を
暗示させる。
特に頭のこの一節。

この世界の誰もが君を忘れ去っても
随分老けたねって今日も隣で笑うから

怯えなくて良いんだよ
そのままの君で良いんだよ
増えた皺の数を隣で数えながら

正直言うと歌詞なんか普段、
マジどーでもいい
と思ってるのであまりちゃんと聴かないけど
これは歌詞を認識した瞬間に、

 

午後16:30ごろの夕暮れに近い晴れた日に
縁側でアルツハイマーになったじいちゃんと
そばにいるばあちゃん。

 

というなんとも高齢化社会そのものを
脳内に映し出してくれた。

後からタイアップと知って
ドラマはよくは知らないけども、
35歳の少女という内容からして
歳を重ねた後というのはどういう世界か?
を考えさせる一曲。

この暗さは楽曲の沈み込むような
テイストとあいまって日本特有の病み感を
ズブズブと堪能できるのがよい。

 

白日

king gnuの代表曲にして
ドラマとかバンドのことをよく知らずに
知ってる人も大勢いそうな一曲。
(自分もそうなんだけども)

ゴールデンボンバーでいう
「女々しくて」的な位置。

 

これも「冤罪弁護士イノセンス」という
ドラマのタイアップ。

 

このドラマ、そういえば観てて
エンディングにこれ流れてた。
※それを最近思い出した。

単純に流行っていて良い曲だと
思って聴いてたんだけども、
この曲の歌詞や雰囲気もやっぱり
ドラマに非常に寄せている。

歌詞をしっかりと追っていくと
ドラマの内容としっくりと
リンクをしてくれる。

 

U

映画「竜とそばかすの姫」の曲。
この曲はking gnuではなくking gnuの
ギターの常田さんが主宰している
millennium paradeの楽曲。

サマーウォーズで魅せたアバターの世界感は
あの時点ではアメーバピグ的な
単純そうな世界だったのを
細田監督は今作では、

 

メタバースとSNSを掛け合わせた
二つ目の
現実世界

 

というのを提示したと思うんだけども、
それにフィットした楽曲。

この曲でもわかるんだけども、
常田さんのメロディはサビでも
音数が多く歌詞も詰め込み型。

3分という短い尺もあえて
そう作ったのではないだろうか?

 

意図的に作曲をしている

三文芝居とUはサビから始まり、
白日と一途はサビではないんだけども
Aメロがやたらメロディアスで頭に残る。

これはサブスクやYouTubeを念頭に
「まずはおいしいところを堪能してもらう」
という意図があると思う。

イントロや出だしがつまらないと
そもそも今の時代は聴いてすらもらえない。

「若者がそうだから」

と言われがちだけども、
スマホを使っている人は全員もれなく
そうなるのは仕方ない。

 

だって面白そうなものは
無限にあるんだから。

 

あと曲の尺も短い。
短いのに良いサビが聴けて満足感もあるので
やはり意図的にコンパクトに
作っている気がする。

バンドの成り立ち自体が、
「J-POP」を作る。
というコンセプトなので。

ということで今後も良い曲が
たくさんできるのが楽しみなバンドです。

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