V系

akiさんのこと

akiさんが唐突に亡くなった。
忘れないようにしたいので
書けることをここに書きたい。

 

まずどこで出会ったのか?

これは昔に働いていたシルバーアクセサリーの
お店のオーナーの昔からの同級生の人が

「オレのいとこ、Laputaってバンドのヴォーカルなんだわ!」
※本当にこういう話し方をする人

ってことで紹介をしてくれた。
もちろんおれは何もしていない。
話しをいろいろまとめたのはオーナー。

おりしもソロになったばかりで、
akiさんは名古屋を拠点にしていた。
※そのあとに「やっぱ不便」と関東に。

 

akiさんは本当に朗らかな方で、

「やーやー元気かい、じーつー」

というような雰囲気の人で、
雑誌のインタビューやテレビでしゃべる
ミュージシャンakiとは全くかけ離れた
別人で驚いたのを覚えている。

ミュージシャンakiはステージの上で存在し、
それ以外の時は基本は酒井さんだった。
(本名は公開情報)

でもその全くかけ離れたキャラクターの
酒井さんは非常に楽しい方で、
音楽業界のことは知らないけども
akiさんのことを悪く言う人は
いないんじゃないかと思う。

そんな楽しい人だった。

 

実はakiさんと淳士さんと
そこのお店バンド(ほぼ素人の集まり)で
お店の10周年記念でライブをしたことがある。
※今思うとすげえな。

その時のakiさんは、

「いや~人時くんのギターをBGMに弁当食べれるなんて、豪華だね!」

とのほほんとしていた。
人時さんはひたすらアコギでBGMのような
フレーズをずーーーっと弾いていた。
しかもめちゃくちゃうまい。

akiさんは緊張するんですか?
と聞けば、

 

「え?全然」

 

とあっけらかんと答える。
これがプロ、90年代V系のレジェンド、
叩き上げのヴォーカリストのすごみだ。

 

akiさんはなぜか自分によくしてくれたけど、
それはたぶん、

・下っ端で苦労してそう
・V系好きだったやつ
・DTMかじってて音楽制作の話ができる
・何より自分の熱心なファンではない

からな気がする。

 

下っ端っていうのはakiさんがローディで
苦労をしていたようなことがあって
それを見越してからなのかもしれない。

まあ音楽制作なんてakiさんはプロだし、
こっちは素人がかじっただけなんで
当然大した話は当然できない。

なので、

「あの曲のドラムの音、いいっすね!」
「あそこのピアノ入るとこいいっすね!」
「あの曲のだいちゃんのギターソロ、クサくてメタラー悶絶ですね!」

と感想を言うと、

 

「でしょ?(ニヤッ)」

 

というのがお決まりのセリフだった。

音楽の話でいうと、
その当時よく聴いてたのはブラックメタルとか
メロデスだったので話をしながら、
どういう人がどういう音楽を聴いていたのか?
ていうリサーチも兼ねてたんだと思う。

 

「最近さ、○○聴いてるんだ」
(のちに超有名になる人)

ああー歌うまいですし、曲もいいですよね。

「誰にも言ったらダメだぞ、なんか恥ずかしいから」

 

ていう話をしたことがある。

どういう曲ならかっこいいのか、
どういうものが売れるのか、
何が心に残るのか。

そういうことを熟考しながら
音楽を作ってたんじゃないかな。

「ギタリストは最低限の音楽理論とスケールは知っておかなきゃね」
「テンポ140でマイナーコードでセブンスを使うのがミソ」

などなどたまにそういうことを
話してくれた。

時折、垣間見える音楽に向かう真摯な姿は、
やっぱりプロは違うよな。
っていうのを感じさせてくれた。

 

Laputaは知ってるけども、
akiソロを知らない人はぜひソロ作品も
聴いてみてほしい。

LaputaのVirgin cryとかが好きなら
ハマること請け合い。
歌メロが際立つのは1stアルバム。

特にLaputaぽいのがこの華という曲。

Laputaの歌メロはakiさんによる
尽力が実は多大と本人がそんなことを
言っていたのでその点はソロでも
際立っていると思う。

ちなみに1stアルバムについて
この方が解説してくれています。

note.com/hide_ache/n/nbee349b59ec0

 

残念ながら1stアルバムは廃番だった気がするので
ぜひ配信をしてもらいたいところ。

ソロになった当初は事務所に所属していたので
そこの権利問題などがあり、
配信はしていないみたい。

昔「過去作品を配信してほしい」と何回か頼んだ記憶がある。
おそらく1曲しか配信してないようなのでCDという
フォーマットにこだわりがあったのかな。

 

aki-red-zone

その配信曲はakiサウンド随一のメタルな
RED ZONEが有料配信中。
こちらはミックスとマスタリングを
本人がやったバージョン。

CDよりもドラムがドコドコしているので
疾走感はこちらのほうがあるかも。

 

1stアルバムは中古で発見したら、
ぜひ手に取って聴いてほしい。

akiサウンドのメロディアスさが
際立つ逸品です。

amazonで売ってるぽいよ。

 

なんだか長くなったので
続きはまた今度。

 

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